あさりの缶詰は常備しておくと便利ですよね。
佃煮や生姜煮など味付きのものは、食事に一品欲しい時にすぐに食べられて便利ですよね。
あさりの水煮は、炊き込みご飯やクラムチャウダー、パスタの具材としていざという時、重宝しますよね。
筆者もよく使うあさりの缶詰に体への危険な影響はないのか、リサーチしてみました。
結論を言うと、
「問題があったら販売されていない」
ということです。
ですが、いくつか注意したい点がありました。
順を追ってご説明しますね。
加圧加熱殺菌されており安全
あさり缶は、加圧加熱殺菌されているので、安全といえます。
缶詰は食品衛生法などに則って製造されています。
食品を缶詰にするには、
- 原材料が鮮度その他の品質が良好なこと
- 必要に応じて十分に洗浄されていること
- 保存料や殺菌料として用いられる添加物を使用しない
- 食肉製品は、120℃4分間加熱する
など、厳格な規制をクリアする必要があります。
参考
厚生労働省:
缶詰又は瓶詰食品に関する規制について
ですので、缶詰になっている=メーカーの努力で安全基準が満たされている
と考えてよいでしょう。
製造元、販売元は信頼できるところを!
したがって、あさり缶詰を選ぶ際には、製造元や販売元の信頼性を確認することが大切です!
信頼できるメーカーが製造したものや、有名なスーパーマーケットで販売されているものを選ぶことをおすすめします。
生のあさりの扱いを想像してみてください!
砂抜きしないと食べた時にジャリジャリしますよね。
海洋プランクトンを食べて生育する貝は、有毒な海洋プランクトンも取り入れてしまうので、潮干狩りなどで採ってきたものは、食中毒の危険があるか心配ですよね。
適切に保存しないとすぐに傷みますよね。
そんなあさりを、安全に食べられるよう選び、長期保存に耐えうる加工するのですから、安全な工程のもとに製造された商品でないと怖いですよね。
缶詰のあさりは、高温高圧で殺菌処理するのは当然のこと、
- あさりの品質に問題がないかの検査
- 缶がしっかりと密封状態にする
など、きちんとした工程で製造されないと口に入れられませんよね。
ですので、品質に安心感を得るためにも、信頼できるメーカー・販売店で製造・流通されている缶詰を購入するのをおすすめします。
より安全な商品を選ぶ!
同じように販売されているあさり缶の中でも、より安全な商品を選びたいですよね。
選ぶ際には、製品の表示を確認しましょう。
製品の表示には、製造元や製造日、賞味期限などが記載されています。
製品の表示を見ながら、次のような製品を選ぶことをおすすめします。
賞味期限が長く残っているもの
長期保存できるとはいえ、できるだけ新鮮なあさりを口にしたいもの。
賞味期限が長く残っているものを選ぶことをおすすめします。
缶の状態が良いもの、変形したり錆びたりしていないもの
缶詰の缶は、多少凹みやサビがあっても中身に影響はありません。
ですがきれいな缶を選んだ方が、破損している可能性は限りなく低くなるので、缶の状態が良いものを選びましょう。
添加物や保存料が少ないもの
添加物や保存料、着色料などの成分にも注意しましょう。
添加物は食品の鮮度を保つために使用されており、人体に影響がない量しか使われていませんが、過剰摂取すると健康に影響を及ぼす可能性があります。
普段加工食品や外食の頻度が高い場合や、妊娠している場合、小さい子が食べる場合などには注意したいですね。
できるだけ自然な成分が使われている製品、添加物や保存料の使用量が少ないものを選びたいものです。
さらに、製品の安全性についても確認しましょう。製品には食品衛生基準を満たしていることが求められています。
そのため、製品には食品衛生基準に適合していることを示すマークや表示がされていることがあります。
このような表示がある場合は、安心して選ぶことができますね。
賞味期限内に食べきる!
長期の保存が効く缶詰ですが、長く保存すれば品質は劣化していきます。
缶自体が錆びたり、変形したりすると、中身の品質にも影響があるかもしれません。
賞味期限は、美味しく安全に食べられる期間のことなので、お料理を安全にかつ美味しく食べるためにも、賞味期限内に食べきるようにしましょう。
ちなみに、身と煮汁が緑っぽいことがありますが、収穫時期によりプランクトン(藻類)に由来する緑色が強くなっていることが原因なので、気にする必要はありません。
保存方法
開缶前
缶詰は、高温殺菌高圧処理されており、空気や雑菌が入らないように密閉されているため、長持ちします。
賞味期限は3年程度で販売されていますが、「適切な場所に適切な状態で保存されている」ことが前提になります。
直射日光が当たるなど高温になる場所、湿気の多いところは避けて保存しましょう。
すでに賞味期限が過ぎてしまったものでも、味の変化や食べられない状態にすぐになるわけではありませんが、味や風味が落ちている可能性があります。
おいしく食べるためにも賞味期限内に食べきるようにしましょう。
古くなってしまった缶詰は、缶が膨張しているなど異常がないか、開けた時に変なガスや嫌な臭いがしていないか確認してから食べるようにしましょう。
触ってみて感がペコペコしていたり、膨らんでいたり、サビがひどいものは中身に影響している可能性があります。
開缶後
開缶前は常温保存できたあさりの缶詰ですが、一度蓋を開けてしまうと、鮮度が落ちやすく、外から空気や雑菌が入ってくるので腐りやすくなります。
余ったあさり缶は別の容器に入れ替えた後、冷蔵庫に保存し、早めに食べきりましょう。
調理方法は?
そのまま食べられる?
あさりの水煮缶は、加熱殺菌処理されているのでそのまま食べても大丈夫です。
再加熱する必要はありません。
ですが、あさりを使った料理というと、安全性もさることながら、温めた方がおいしく食べられそうですよね。
その際、過度な加熱はあさりの風味や食感を損なうだけでなく、栄養素も失われてしまうので注意しましょう。
汁は捨てるべき?
煮汁はあさりの栄養とうまみが溶け込んでいるため、料理にそのまま使うことをおすすめします。
ただし、缶詰の汁には塩分が含まれているため、調味料の量の調整は必要ですね。
食べ過ぎに注意!
あさり缶詰は栄養価が高い食品ですが、摂りすぎには注意が必要です。
あさりには鉄分や亜鉛などのミネラルが含まれていますが、過剰摂取は体に負担をかける可能性があります。
バランスの取れた食事を心掛け、適量を守るようにしたいものです。
また、あさり缶詰には、風味や色合いを保つために添加物が使用されることがあります。
保存料として防腐剤が使用されることもあります。これらの成分は、一部の人にとってはアレルギー反応を引き起こす可能性があります。
摂取し過ぎると健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
あさりなどの二枚貝は、カニが共生しているので、甲殻アレルギーがある場合も注意しましょう。
さらに、あさり缶詰には前述の通り、塩分が含まれていることにも注意が必要です。
あさり缶詰は塩水で保存されており、そのため塩分濃度が高くなっています。
塩分の摂り過ぎは高血圧や心臓病、腎臓病のリスクを高める可能性があります。
また、塩分の摂り過ぎは体内の水分バランスを崩し、むくみや体重増加などの問題を引き起こす可能性もあります。
塩分摂取量の目安は一日に5g以下とされていますので、あさり缶詰の塩分量を確認し、他の塩分の摂取量と合わせて考えることが必要です。
あさりには鉄分や亜鉛などの栄養素が含まれていますが、過剰摂取すると体に負担をかけることがあります。
特に、鉄分の過剰摂取は便秘や胃腸の不快感を引き起こすことがあります。
さらに、あさり缶詰には鉛やカドミウムといった重金属が微量含まれていることがあります。
これらの重金属は摂取し続けることで蓄積され、健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
特に、妊娠中や乳幼児の場合は重金属の摂取による発育障害や神経障害のリスクが高まることがあるので、注意しましょう。
特に妊娠中や乳幼児の場合は重金属の摂取にも注意が必要です
適量をこころがけて、他の食材とのバランスを考えた食事をこころがけたいものですね。
あさり缶は栄養が豊富!
注意点を挙げてきましたが、あさり缶にはメリットだらけです。
あさりには、健康維持に必要なンパク質やミネラルなどの栄養素が豊富に含まれています。
鉄や亜鉛、カルシウム、マグネシウムなどのミネラル成分、ビタミンB2、B12やタウリンなどの栄養素ですね。
あさりの水煮缶は、これらの栄養が凝縮されています。
例えば鉄分は、生のあさりが可食部100gあたり3.8mgに対して、水煮缶は100gあたり29.7mg含まれています。
参考:
- タウリン
タウリンは、あさりに多く含まれるアミノ酸の一種です。
タウリンは、血圧を下げる効果や、肝機能を改善する効果があります。
また、疲労回復やストレス緩和にも効果があります。
- カルシウム
カルシウムは、骨や歯の形成に必要な栄養素であり、骨粗しょう症の予防にも役立ちます。
また、筋肉の収縮や神経の伝達にも関与しています。
- 鉄分
鉄分は、赤血球の生成や酸素の運搬に重要な役割を果たしています。
鉄分の不足は、貧血の原因となるため、適切な摂取が必要です
これらの栄養が豊富に含まれているだけではなく、缶詰になっているため、殻をとったり砂抜きしたりなどの面倒な作業をすることなく、手軽に食べることができるのも魅力ですね。
また、缶詰は旬の新鮮な材料を使って、鮮度の高いまま加工されるので味の劣化が進みにくいとも言えます。
料理に上手に活かして、積極的に摂りたいですよね。
前述のようなポイントに気を付けて、安心して美味しくあさりを食べましょう!